ブショネ | FUJIMARU WINE SHOP | 株式会社パピーユ

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2008.07.22

ブショネ

ブショネ(コルク臭)

うだるような暑さが続いておりますが、
皆様、夏バテなどしてませんか?

今回のテーマはブショネ。
(右のコルクはブショネとは関係ありませんよ)
ワインを仕事にされている方なら一度は経験したことのある難敵。

私も、この「ブショネ」にはレストラン時代本当によく泣かされました。

この1本がお好みに違いない、
このヴィンテージはもう手に入らない、
在庫はこれ一本しかない。。

など、ここぞというシーンで登場してくれました。
そして、ショップに移ってからもなかなかの頻度で登場してくれます。

しかし、一概にブショネと言っても、
木の湿った、濡れた雑巾のような臭いというくらいしか認識しておらず、
あくまでも経験によることでしか説明できませんでした。

こんな話をしていたところ
それなら藤丸が講師を勤めている、
アカデミーデュヴァンで不快臭の講義があるから行って来たらと言うことで、
約月一で通うことになりました。

しかも、講師はあのKUSUDAWINEの楠田さんのお兄さん、卓也さん。
なんと贅沢な授業。楠田さんの知識の深さに毎回、聞き入るばかりですが。。

今回は授業で習ったことを、おさらいを兼ねて皆様に知って頂ければと思っています。

コルクの主な生産地はポルトガル、スペインが主な産地で、
南フランス、アルジェリア、モロッコなどでも栽培されています。

コルクは学名Quercus Suberという樫の樹皮をはがして、
それを平らにし伸ばし約1年、形整し乾燥させ、等級分けをし、
水で煮沸消毒、乾燥させます。

その後、カット、殺菌・水洗い、酸処理・水洗い、
乾燥、ホコリ取りとかなりの工程を踏んで作られます。
コルクひとつとっても、本当に手間ひまかかるもんです。

基本的には、コルク樫の中部から上部分を使用しますが、
近年の需要拡大により、今まで使用されなかった、
根っこに近い部分を使わざる得なくなってるとも言われています。
この根っこに近い部分は土からの菌が付きやすく、
ブショネの原因源あるとも言われています。

ブショネの主な成分はTCA(トリ・クロロ・ニゾール)といわれるもので、
土埃、カビ、濡れた新聞、濡れたダンボールのような臭いがします。
では、どの段階で発生源があるかというと

栽培段階 - TCP(トリクロロフェノール)塗布
製材段階 - 不良部分の混入、
乾燥段階 - 地面に置くことによる土壌菌による代謝
煮沸段階 ― 水道水の塩素
移動・保管段階 - 青カビなどの繁殖

など、栽培から最終の保管段階に至るまで、様々な箇所で発生しうるんです。
以前は8%もの確立でしたが、
いまでは衛生面の見直し、輸送、保管などの段階で改善が見られ
また、ブショネの主要成分TCA(トリ・クロロ・アニゾール)の除去技術も進化し、
マイクロウェーヴ(いわゆる電子レンジ)、高圧化での蒸気で蒸発、
アルコール蒸気処理などにより、2%にまで低下したと言われています。
2%とは言うものの、ストック100本に対し2本はかなりダメージが大きいですよね。

コルク樫の保護、ブショネ対策として、
現在ではスクリューキャップ、ガラス栓、圧着コルク、
樹脂製の人造コルクなど様々な代替品も出てきています。
しかし、これらにも問題点は少なからずあり、
例えば、スクリューキャップは密閉性が高く、還元状態になりやすいとか、
圧着コルクであれば様々なコルクの破片を集める為、細菌が入りやすいとか、
樹脂製コルクだと酸素を通しやすいなどなど。。

やはり、現段階での代替品では、
コルク樫製のあの弾力性に勝るものはないといわれ、
長い歴史に裏づけされた理由がここにあるのだと思いました。

今後、技術進歩により、ブショネ率がさらに下がり、
代替品とコルク樫のバランスの良い使用により、コルク樫の保護が進めれば。。

ブショネによりせっかくの思い出が台無しにならないようにと願うばかりです。

ブショネのみならず
ワインに関わる色んな香りについて学ぶことができる、
おそらく日本で唯一の授業ではないでしょうか?
アカデミーデュヴァン
                                                     ナカムラ

コメント

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良い授業だったんですね。
先日ブショネボトルを回収していただく際、持ち帰りにくそうにされていたので、少しきが引けたのですが、私達はブショネに当たるとどうする事もできないので、今後ともよろしくお願いしますね。
ワインも此処までやってきて日の目を見ることもなく後戻りしていく事を考えると気の毒ですが、死んでもお客さんには出せないし。いっそのこと冬まで待ってレモンとシナモンと砂糖を入れて熱してあげれば飲めるのでは!?と思ったりするけれど、冬までまだ遠いのでまたブショネが出たときには回収お願いしますね。それにそんな事をしてもブショネの不快臭は飛ぶ事はないでしょうから・・・

2008年7月22日11:32 AM |  ピンコポンコ


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こんにちは、ピンコポンコさん。
ブショネが出た際は、
私たちワインショップもどうすることもできません。
インポーターさんに伝えて、
対処してもらうしかありません。
一体誰がその費用を負担するんだという話は
この業界の永遠のテーマだとは思うのですが、
間違いなく消費者でないことは確かだと思います。
今後も遠慮なくおっしゃってくださいね。

2008年7月22日12:07 PM |  wine-fujimaru


 


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