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2015.05.29

5/28(木)造り手からのメッセージ ~第8回 NZよりコウヘイさん(アタマイ・ビレッジ・ワインズ)を迎えて~

5月28日、ニュージーランドのアタマイ・ビレッジ・ワインズで栽培醸造を手掛けるコウヘイ(小山浩平)さんをお迎えして、試飲会および造り手を囲んでのイベント「造り手からのメッセージ」を開催しました。この日午後、アタマイ・ビレッジを扱うニュージーランド専門のインポーター、サザンクロスさんと、オーストラリア専門のインポーターで特にナチュラルメイクワインを得意とするkpオーチャードさんの2社で試飲会を開催。

いずれもパピーユでの試飲会は初めてのインポーターさんで、ご参加くださった飲食店さまの業態はフレンチ・イタリアンに限らず、和食やワインバーなど多岐に渡り、これからワインを楽しまれる方にもすんなりと入っていただきやすいラインナップ(約40種)がそろった試飲会となりました。kpオーチャードさんからはBKワインズも!ニュージーランド生まれのブレンダン キースが、アルティザンなクラフトワインの造り手が集まる産地、南オーストラリアのバスケットレンジで手掛けるワイン。新着です!

そして造り手として参加してくださったのがコウヘイさん。

コウヘイさんが手掛けるワインの大きな特徴、それは、そのワインが「パーマカルチャー・エコ・ビレッジで生まれたもの」であるという点です。
*パーマカルチャーとは・・・
パーマネント(永遠の、持続的な)+アグリカルチャー(農業)またはカルチャー (文化)の造語ということで、パーマカルチャー・エコ・ビレッジは、地球環境に 配慮した持続的な暮らしを共通の目的とし、果樹園や牧場、農場などを共同で運営するヴィッレッジ(村)。
*アタマイ・エコ・ビレッジとは・・・
2006年に設立されたパーマカルチャー・エコ・ビレッジ。現在10家族が生活。Atamaiとは、マオリ語で「フェアネス(公平)」を意味します。地球環境に配慮
した持続的な暮らしを共通の目的とし、果樹園や牧場、農場などを共同で運営。ビレッジ内での使用品はオーガニックのものに限定。ビレッジ内の電力は太陽光発電でまかない、雨水を濾過して飲料水に用います。エコ・ビレッジでは雑草は羊ちゃんが食べてくれ、ウドンコ病などの病害虫には牛乳を使用しているそうです。
そんな「パーマカルチャー・ワイン」のお味は?ということで、テイスティングしたのはソーヴィニョン・ブラン 2014とピノ・グリ2014の2種です。
■アタマイ・ビレッジ ソーヴィニョン・ブラン 2014年
ボリューム感のあるきれいな酸が特徴的。香りは華やかだが味わいがはかないソーヴィニョン・ブランもある中、こちらは舌で楽しめるしっかりとしたタイプ。造り方に特徴があり、精密な温度管理を徹底し、発酵をきちんと管理した発酵樽と、温度管理を全くせずブドウと酵母がしたいようにさせた発酵樽をブレンドしています。ワイナリーでは「Funky Batch」(ファンキーな発酵樽)と呼び、発酵が止まったり、個性的な香りが生まれたりと、仕上がりもファンキー。このファンキー樽が15%ブレンドされていることで、酵母由来のまろ味により、味わいの後半に甘みが広がるのだそうです。「サンセールのソーヴィニョン・ブランに近いね」といった感想もあがっていました。

■アタマイ・ビレッジ ピノ・グリ 2014年
アタックはなめらかで、ハチミツを思わせる香りと豊かなコクが印象的。優美さにあふれています。そして後味に感じるほろ苦さと何段階もの味わいで
楽しめる奥深いワイン。ピノ・グリの栽培ブロックには、ピノノワール、シャルドネ、ゲヴュルツトラミネールが混植されており、収穫時にはこれらの品種を全て一度に収穫し、一緒に発酵させるそうです。また、香りと旨味をブドウの果皮からしっかり抽出するために、スキンコンタクトの時間を長くとり、発酵終了後も酵母の澱とワインを長めに接触させ、しっかりとしたコクが与えられています。

上の写真はコウヘイさん持参の花崗岩砂礫。彼の畑はNZでも珍しいこの土壌に位置しています。

試飲会に続き、19:30よりWINESHOP FUJIMARU 1Fにて「造り手からのメッセージ」がスタート!「コウヘイさんはどこに?」という程にのにぎわいです。

テイスティングは全5種。アタマイのワインは、上記の2種+リースリングです。
■アタマイ・ビレッジ リースリング 2014年
シャープなミネラルと酸が心地よい、ドライに仕上げられたリースリング。エレガントでデリケートな香りが絶妙に表現されています。「コレ、おいしい~」「すごいミネラル感!」という感嘆のお声とともに次々とグラスが空になり、スタッフが急いで注ぎにうかがう場面が随所で見られました。単独で飲んでもフードに合わせてもしっかり楽しめるスタイルです。
「特にピノ・グリが印象的。甘み・うまみの後にほろ苦さを感じるところが気に入りました」「1口飲んで、買うならこのソーヴィニョン・ブラン、と思いました」
といった感想が聞かれました。この日ご購入の方にはコウヘイさんがその場で直筆にてサイン!3種すべてをご購入なさった方も何組かいらっしゃいました。
コウヘイさんにお尋ねしました。
―今後の展望は?
今後も、自社保有畑での自社栽培ブドウにこだわってワイン造りを続けていきたいです。

―ご趣味は?
山歩き、と言いたいところですが、標高80-200mの斜面に1万本の木があり、収穫以外はすべて私1人で行っているので、すでにかなり歩いています(笑)今は11歳の娘と遊ぶことですね。

―アタマイのワインを飲まれる方へのメッセージをお願いします。
私のワインは‘ちょっとしたハレの日’に開けていただきたいワインです。ホームパーティなど人と集まり交流する場で楽しんでいただきたいですね。
「果実そのものの自然な旨み」「ミネラル感」「きれいな酸」を通じて、アタマイ・エコ・ビレッジの澄んだ水、爽やかな風と空気感を感じていただければと
思います。」

とても気さくで、きちんと相手の目線に合わせ、ロジカルなお話をなさるコウヘイさん。「日本人だからこそ造ることのできる甘み・旨み・苦みを備えたワインを造りたかったんですよね」というお言葉を見事に形になさっていました。
バックパックをヒラリと背負い、にこやかにWINE SHOP FUJIMARUをあとにされたご本人からも、NZにあるエコ・ビレッジの爽やかな空気感を感じたような気がしました。

コウヘイさん、サザンクロスさん、kpオーチャードさん、ご参加の皆さん、楽しい出会いと時間をありがとうございました。

 


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