都市型ワイナリー『島之内フジマル醸造所』が誕生するまでの経緯をいくつかのPartに分けて記していく第5弾。
こちらが最終話となります。
都市型ワイナリーの設立に至って、どうしても作りたかったのが併設のレストランでした。
そして集まったのが現料理長でもある岡、副料理の竹内(現在は福井県acoyaさんの料理長)、マネージャーの河端でした。
当時の(今も変わってはいませんが)私達が考え続けていたのが『もっと多くの人が”日常的”にワインを楽しむようになって欲しい』という事でした。
実際”都市型ワイナリー”という形だけでも、ワイン好きな方を中心に、お客様は来て下さっていたと思います。
ただ、それだと訴求範囲はある程度限定的になってしまいます。
でもそこに、美味しいお料理も食べられるレストランが併設されていれば・・・。
街中にあるおかげで、ランチやディナーなど、普段使いの”レストラン”として訪れることもできる。
ワイン好きだけが集まる場所じゃなく、色々な方に色々なシチュエーションでご利用頂ける。
いつもはワイン以外のお酒を嗜む方も、(当時のワイン以外のアルコールメニューはビール1種類のみでした。)普段は飲まないけど今日はせっかくワイナリーに来たんだしワイン飲んでみよか!ってなる。
これなんです(笑)
私達はワインって良くも悪くも会話を生む飲み物だと思っています。
良い香りだねぇ〜。
これは酸味が強いねぇ〜。
これは私の好みだわぁ〜。などなど。
私達のお店がワインを飲む小さなキッカケになり、そんな方が増えて、ワインを好きになってくれてお家や他のお店でもワインを愉しむようになってくれれば・・・。
日本の食卓の会話が増えるんじゃないかと。
そうなれば素敵だなと。
元はと言えば予算の都合上の苦肉の策でいきついた都市型ワイナリーでしたが、実はその中に”ワインを身近にしたい”という私達の理念を具現化させ得るたくさんの事が詰まっていたんです。
こうして2013年4月11日大阪に数十年ぶりに新しいワイナリーが生まれました。
これも老舗ワイナリーの全面的なバックアップがあったからこそです。
この狭いワイン業界の中で、生き残りを賭けたライバルになる可能性だってあったと思います。
新規参入のない業界に未来がないことは明白とはいえ、だからといって協力までできる老舗は多くなかったはずです・・・。
私達、島之内フジマル醸造所は本当に沢山の方に支えられて設立できたのでした。
episode0的な藤丸が元々ワイナリーやりたかったキッカケのお話は、また少し間を開けてアップしたいと思います。
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