wine making島之内フジマル醸造所


島之内フジマル醸造所

地図 大阪市中央区島之内1丁目1-14 三和ビル1F
06-4704-6666
ワイン食堂
営業時間 13:00~22:00
定休日 水曜日と第2・第3木曜日

アクセス
地下鉄 松屋町駅から徒歩1分
    長堀橋駅から徒歩5分

最新情報はこちら ⇒ 島之内フジマル醸造所

2013年3月21日、世界でも数少ない都市型ワイナリーが大阪市内に誕生しました。
ぶどう畑は、大阪市内から車で30分ほどの柏原市に約1haを自社管理しています。
手作業で丹精込めて作られたぶどうは醸造所へ持ち込まれ、醸造、瓶詰めに至るまですべて自分たちの手で行われます。

畑は主に高齢化や後継者不足の為に耕作放棄されたぶどう畑で、大阪が一大生産地だった頃から植えられているデラウェアやマスカットベリーAが中心になります。

また、ワイナリーの2階にはワイン食堂が設けられ、自社ワインはもちろん日本を始め、ワインショップならではの厳選された海外のワインもお楽しみいただけます。さらにランチ、ディナータイムには経験豊かな料理人が、日本人のDNAに訴えかける旬な食材をふんだんに使用した小料理をご用意しております。ワインとの相性を是非お楽しみください。

≪ワイナリー設立にあたり≫
 私はワインとワインに携わる人たちが大好きです。ワインという永遠に征服することができない謎を、それをわかっていながら誠実に向き合い、その深淵を少しでも垣間見ようと努力し続ける人たちを尊敬し、応援したいと本気で思っています。そして、自分自身もそのグラスの中にある真実に近づけたらと日々、研鑽に勤しんでいます。

そんな私もこの業界に身を置いてもう20年。大学時代から念願だった『自分のワイナリー』を持つに至りました。『ワイン造り』自体は、カタシモワイナリー高井社長のバックアップを受け、2010年から委託醸造という形でブドウ作りから醸造まで自分たちで手掛けていました。本業であるワインショップの経営の傍ら合間を縫っての畑仕事は、非常に充実した日々でした。

ただ、私の夢は『ワイン造り』ではありません。

確かに大学時代の夢はそうでしたが今は違います。

私の今の夢は『ワインを日常にする』です。
その具体的な数値として消費量を2倍にしたいと思っています。
『NO WINE NO LIFE』を一緒に唱えてくれる方が2倍になれば、私の夢は達成されるのです。ワインは別名『話飲』とも言います。美味しくてもまずくても、その個性の豊かさから必ず会話が生まれるお酒なのです。心のひずみが年々大きくなっていく今の社会にこそ『会話』が重要であり、その『会話』の潤滑油となることができるワインが必要だと本気で思っています。

じゃあ、どうすればもっともっとワインを日常にすることができるのか?

今より沢山の方に飲んでもらうにはどうしたらいいか?
(同じ方に倍飲んでもらうのではなく、倍の方に飲んでいただきたい)

私は『ワインは難しそう』という先入観が一つ目の大きな壁だと感じています。ワインは舶来のもの、横文字ばっかりでラベルすら読めない、あまりに多くの商品があってわかりづらい、など、その多様性が逆にアダとなって間口を狭めている気がしました。

でもね、そもそもワインは嗜好品。ワインが人より上に立つことはないし、ワインに詳しい人が偉いわけでもない。ワインは水やジュースやビールと同じように普通の『飲み物』なんです。そして、日本は100年以上も前からワインを造っている歴史ある産地なのです。ワインは原料であるブドウ以外、何も使わない、とってもシンプルなお酒。そして、ブドウ以外何も使わないということは、ブドウの個性がそのままワインの個性に出やすく、畑を取り巻く環境が味わいに大きな影響を与えます。いわば土地との結びつきが非常に強いお酒なんです。

これはワイナリーの在り方にも関わってくる話なのですが、ブドウの樹というのは植樹してから最初の収穫まで4~5年ほどかかります。そして、一度、植えてしまうと何十年とそこに居座るのです。つまり、ワイナリーを造るということは、その土地と付き合うということにもなるのです。

私はもう一つ繋げたい。
畑とワイナリーともう一つ。

それは『人』です。
畑とワイナリーと人が垣根なく繋がることによって
ワインという飲み物が決して舶来のものではなく、小難しいものではなく
とっても身近で親しみやすい飲み物だということを知って欲しい。

日本酒が日本のお酒と言われるように、いつかワインも『和飲』と言われるようになりたい。その頃にはきっと日々の食卓は賑やかなものになっているのではないか、と。

≪街のワイナリーを目指して≫
畑とワインと人を繋げるためには、
まずは、お客さんが訪問しやすいワイナリーを造ろうと考えました。

でも、畑はどうしても郊外になってしまいます。
では、ワイナリーはどうか?
そもそも、海外であってもワイナリーと畑が数時間離れている事は珍しくない。では、自分が管理できる範囲として畑から1時間の半径の円を書いてみると。。。
なんと大阪市内中心部がすっぽり入るではないですか。

ブドウの収穫は一年に一度。その一度の為にわざわざワイナリーを畑の横に造らなくても、お客さんが来やすいように街中に造って、逆にブドウに来てもらう方が効率的なんじゃないか?そう考えるようになったのです。

そして、街のど真ん中にワイナリーができることによって、土地とワイナリーと人を結び付け、ワインをもっと日常に感じてもらえるのではないかと考えたのです。

自分の住む街にワイナリーがあるって素敵じゃないですか?

≪ブドウのこと≫

ブドウ

私がワイン造りを始めた頃から頻繁に受ける質問です。

『大阪(もしくは日本)で美味しいワイン、造れるの?』
『大阪ってブドウ作りに適しているの?』

『美味しいワイン』って何なのか?
それは濃い味わいをさすのか、それとも、エレガントな風味のものをさすのか?
そう、『美味しい』というのは嗜好の問題。人によって好みは変わるので、いつも答えに困ります。では、ブドウ作りにむいているかどうか。大阪のブドウ作りはすでに100年を超えています。それ以上の回答がありますか?

私はワインショップを経営しています。私がもし、フルボディのワインをお客様に求められたら、オーストラリアやアメリカなどのニューワールドをお勧めするでしょう。もし、軽やかでエレガントなものならロワールやドイツ、オーストリアもいいですね。

そう、ワインは土地の個性が現れやすい飲み物。暑い産地なら重くなり、涼しい産地なら軽やかに。そういった個性があるからワインは楽しいんじゃないでしょうか?ボルドーやブルゴーニュを目指す必要なんて本当にあるのでしょうか?時としてワイン好きは『テロワール』という言葉を使います。もし、テロワールを大事に考えるなら、無いものねだりをするのではなく、日本のテロワールを一緒に考えた方がよっぽど建設的だと思います。

だから、私は大阪にずっと植わっている『デラウェア』や『マスカットベリーA』を大事にしたい。もちろん、他の品種も可能性を確かめるためにチャレンジはしますが、まずは、この土着品種ともいえる2種を中心にワインを造っていきます。

≪耕作放棄地のこと≫

ブドウ畑

実は私たちが手掛けているぶどう畑は、高齢化や後継者不足で耕作を放棄されたぶどう畑です。一大ブドウ産地だったこともある大阪ですが、宅地化の波にのまれ、今では山奥や労働が困難な傾斜地にわずかに残るのみになりました。私はワインに携わる人間として、どうにかこの状況を食い止めたい。自分たちの故郷がワイン産地であり続けてほしいと願ってやみません。何度も書きますが、ブドウは収穫までにかなり時間のかかる作物。たった一年でも放っておかれた畑は二度と同じ姿には戻らないのです。

ブドウ畑

自分たちがやらないで誰がやるのか?今、畑ではそういう熱い想いを持った有志の方々が沢山集まってきています。酒屋さんやソムリエさん、一般愛好家の方々、みんなが手弁当で畑仕事を手伝ってくれています。でも、こういったことできるのは、畑と都市部が近い大阪という産地の特徴ではないでしょうか?

みんなで造って、みんなで楽しむ。

私たちはその仲介役でありたい。

≪ワイン食堂のこと≫
私は今まで栓を抜かずにワインを売ることを生業としてきました。今回のワイン食堂は私にとって大きな『賭け』でもあります。でも、私たちが目指す『街のワイナリー』には必要不可欠な存在だったのです。これがないとタンクや機械が並ぶだけの無機質な空間になってしまうからです。きっと一度お越しいただけるとご理解いただけると思います。

通常であればワイナリーで飲めるワインは自社のものになるのですが、私の夢は『ワインを日常に』です。自分のワインだけを売りたい訳ではないのです。お客様に沢山のワインに出会っていただき、自分の好みのものを探していただくのが私の仕事です。自分が造ったワインを無理強いする気はありません。

≪醸造所の見学について≫
基本的には食堂でお食事された方で見学をご希望の方がいらっしゃいましたら、ご案内させていただきます。ただ、醸造設備と言っても本当に簡単なものしかありませんし、もちろん、畑も隣接しているわけではありません。とってもあっさりした見学になるとは思うのですが、よければ気楽にお声掛け頂ければと思います。 また、今のところ、見学のみのご訪問は承っておりません。ご了承くださいませ。

写真